<生活力>

 

生きることは、生活することでそれには生活力が必要。
生活力は、様々なスキルを状況に応じて活用していくことです。(生活に必要なことの項目を参照)
特に発達的課題を抱えている学童児には有効です。
それは生活史において成功体験が少ないこと、自己不全感が強いこと、劣等感を持ちやすいこと、依存的で主体性を持ちにくいことなどが多く見られます。
生活力を身に付けることは、スキルの獲得や事態の処理をするだけでなく、それ自体が生活へ直結して役に立ち、また計画、状況判断力をつけることにもなっているので、自信を持ち得て主体性が養われます。不安が強ければその軽減、さらには、主体的になって目標を持ち努力していくことが増えてきて、同時期に失敗やストレスへの耐久性もついてくるのです。
これほどの効果があるので勧めていきたいものです。
ただし目的や方法が、不適切であるとこのような結果が得られなくなるので注意しないといけないのです。
では、具体的にどのようなことを注意して勧めていくのかを例を挙げて説明していきます。

 

・生活力を身に付けることの目的の働きかけ

(たとえば、自分のことは自分で出来るようになることで、それは自分にとって必要なことだから。将来ひとり立ちするために必要なことだから。人からの援助が少ない方がいいから。大人になるために必要なことだからなど・・・指示されているからやらないといけないではなくて自分のためにやると認識を持てる言葉がけが大切です)

※(関連文):Q&Aの生活力も参照してみてください。

 

<調理を例にして>

 

・興味あることで出来そうなことから始めます。

(たとえば、麺類が好きなので、簡単に出来る、ざるうどんから作ってみるなど)

 

・量加減に注意する(たくさんより、なるべく短時間で終えるところからスタートする)

(あらかじめ食材は整えておき調理からスタートする)

 

・作業の説明は言葉による説明より、同時並行的に見ながら行うのがよいです

 

・部分から全体へ移行します。

(たとえば、メニュー決定から買出し、調理、盛り付け、食べる、片付けの一連の作業を行う。但し量加減はしても良い。食器洗いや盛り付けを量分担するなど)

 

※怪我をしそうなことには注意や補助が必要ですが、要領、計画性に関することはなるべく情報提供しないか、少なめにし、考える機会を提供することが好ましい。
結果だけでなく、集中、努力も評価するとよいです。