<思考パターン>
色々起こる事象に人は、いろいろな判断をしています。同じ意見の人もいれば似た人、全く違う人、人が違えば,考え方が違うのは言うまでもありません。
科学的にみる。好き嫌いでみる、比較してみる、倫理的にみる、近視眼的にみる、唯物的にみる、損得的にみる、常識的にみる、観念的にみる・・・見方もさまざまです。
常に正しく、適切であり続ける判断や行動はなく、社会の出来事を見れば明白です。
また人は、一度判断してしまうと、修正が入りにくいもので失敗や苦痛などの出来事を経ていかないと気付きにくいものです。
相談場面で判断を歪めてしまいやすいものの代表的な2つ思考パターンがあります。
それは
1.不安の強さに比例して現実味のない負のシナリオを描くこと
たとえば、~になったらどうしよう、どうせ~になる。~に違いないなど根拠が曖昧な思い込みの自己暗示をする。
その影響は、行動抑止、事態改善に向き合わず逃避的、手をつけないなど、事態の停滞を招くこと
2.合理的でない(観念的、こだわり、習慣的、好き嫌いなど)判断と行動をする。
その影響は、状況にそぐわない目標や行動を起こし、事態の混乱や周囲との摩擦を生じること
これらの判断は通常、適性かどうか疑問視することが少ないもので、妙な確実感を持っていたりするのです。ですから1.2の思考パターンは続きやすい特徴があります。
しかし不都合な現実が繰り返されることで後悔の項でも述べたように事態に向き合い、受け止めることで、適切でないことに気付き始めるかどうかの分岐点になるのです。
気付くことを促すためには、自己を知る事で、自分でも出来ることですが、他者が介入することで、その作業は容易で早くなります。
方法として関わる方は、思考パターン批判することが目的でないこと、苦痛を取り除く協力をすることを告げて理解・承諾してもらい、自己の思考を客観視する作業の援助をしていきます。それが上手くいくと苦痛の原因を特定されてきて、今までの思考パターンを変えたくなる動機が生まれてきます。
変化するサインは、今まで持っていた意識が働き始めるとその意識に監視が出来るようになり、修正を図るようになることで、徐々に苦痛から脱して行くのです。