社会性


Q:社会性(対人関係)に問題があると言われたが、なにをすればいいのか?

Q:察することが苦手でどうすれば改善できるのか?

Q:人の気持ちを読み取りにくいので、これが原因で浮いている。

A:社会性とは何か? 支援方法の「社会性」で説明してあります。それを参照してみてください。適切な社会性(対人関係)が取れないのは、なぜか?を知ることが大切です。次に、それを当事者は知りえているのかどうか?適切でない判断や行動は自分や関わる人にどのような影響を与えているのかを学ぶことです。ただ集団に入れておけば学べると捉えるのではなく、自分の身に起こったトラブルを題材にして注意深く学習することへのサポートをすることです。ただよくないと注意したり、~すべきと指示だけでは理解は深まりません。当事者がそれを説明できて、かつ実践することで学習をしたと判断されます。
また察することや空気を読むことが難しい例で多いのが、場や相手の気持ちを読み取ろうとする意識が働きにくいかまたは働かせていない場合もあるので、そのときは意識する様に言葉がけします。この場合も現状とその影響を理解していることが前提になります。

 

Q:発達障害と言われたので集団療育へ通えばいいのか?

A:人は人の中で生活していますので、人間関係の一形態の集団生活は必要不可欠となります。これは一般的な意味としてです。
発達障害を抱えていることは、何らかの認知の欠陥や歪みを持ち、それがゆえに人と上手く関係をとることに影響を与えやすくなります(社会性に問題のないケースもありますが)。集団療育は集団なので何らかの形で関わり、周囲から何らかのフィードバックがあり、それが主な学びになって行きます。しかし周囲(人)からの何らかのフィードバックが適切とはいえないものが、多いと適切な学びは進みにくいものです。
 一般的に集団療育は、発達上の問題を抱える(社会性に問題がある)こどもたちが集う場なので、フリーな環境にしておくとトラブルが頻発したり、関係を持たなかったりなどが生じやすく。療育者が介入して関係を持ちやすいように調整が必要になるわけです。介入の仕方や集団の質にもよりますが、円滑な活動参加や対人関係をとらせようとすればするほど療育者の介入が増えて、学びが減ることになります。
集団療育を選ぶ条件の一つとして我が子より年齢や社会性も上の子どもが多い集団の方が同~下年齢の集団より、学びやすいという点からみれば、いいのかも知れません。また年齢や社会性がその集団の中で上位にあれば、リーダーシップを経験できる可能性もあります。
これらのことを理解したうえでの集団療育への参加を検討すればよいと思います。