行動
Q:落ち着きがない(体のどこかが常に動いている)
Q:集中力がない(一つのことが長く続かない)
Q:気移りしやすい
Q:テンションが高い
Q:後先考えずに行動する
A:直接的に行動の抑制をかける効果的な方法は薬物になります。それには、薬の適応の有無、効果、副作用は人により異なります。かかっている医療機関の担当の先生に相談してみましょう。
これ以外の対応をどうするかですが、注意を促す。ちゃんとするように説得をする。あるいは何かの賞罰を行うケースが多いようです。間違いとはいえませんが、大抵こういった行動を起こしている当人には、それを改善しようとか、その影響とかを意識してないことがほとんどです。そうであるがゆえに自己管理ではなく、他者管理になってしまいやすく、改善が見られにくくなります。ですから自己管理へ移行することが重要になります。
関わる方が日々繰り返される問題行動を減じることへの意識が強ければ他者管理を強めてそれに反比例して事態は硬直化もしくは悪化しやすくなります。
Q:逸脱行為に対して、止めるように言っても直らない
A:悪意を持ち逸脱行為を意図的に行っている場合はその理由を言うことが多く、そうでない場合は、逸脱行為がよくないこと、またその影響が人や自分にどのように出ているかの認識が不十分であることが考えられます。前者の場合は、悪意を持つに至った経緯の中での判断を確認して不適切さに気づく働きかけをします。
後者の場合は、とった行動による自己や他者への影響を意識が進むと改善されていきます。
Q:こだわりがあるがどすべきか?
A:こだわりは強弱や対象により、生活に支障が出るものから、几帳面程度で生活にプラス作用するなど幅があります。
こだわりは意図をもって生じているものでなくて物や感覚に縛られて、自己がしっくりいく感覚を得られないとおさまりません。生活上支障がなければ、介入せず、しても注意を促せばコントロール出来る場合があります。そうでない場合は、こだわりを否定されるまたは、こだわっていることを実行できないと、ひどく抵抗したり、苦痛を感じます。また生活上支障がでているようであれば、薬物の適用を考慮する場合があります。
ストレスの強弱でこだわりが変動することがあるので、こだわりに焦点を当てず、ストレス要因やその関連していることを注意深く見ていくことが大切です。
Q:チックがあるがどうしたらいいか
A:大抵の場合はストレスによる身体表出現象の一つです。傍から見れば奇異に感じられ気になるので、注意すれると一時的にセーブが出来ることがあります。しかしそれで持続的に収まるものではありません。また表出パターンや頻度、強弱が変わってくることも多々見られます。
収めることに注視せず、ストレス要因性のものであれば、ストレス要因を調べてそれが緩和されてくると弱まったり、消失することもあります。
Q:忘れることが多い
Q:整理整頓が苦手
A:主な原因は、気になることがあるとやるべきことや、やっていることがキャンセルされてしまって、元あった場所に置かずに物が散ばってしまったり,重ねて置くなど整理整頓ができていない状態になります。
一度に、複数以上のものを片付けずに一つのものをターゲットにして、~を~へおく(戻す)が出来ることを習慣化するまで行い。出来るようになれば他の物へと徐々に広げていきます。大切なのは、当事者が、何とかしたい意識を持つことで、そのためにはこの現状が、いかに自分や周囲に影響を与えているかを理解していないと何とかしたい意識が強まりませんし、よい結果を望みにくくなります。
またこの項(行動)の最初の問題を抱えている場合が多いようです。
Q:出された課題をなかなかやろうとしない
A:忘れているためにやっていないのか、わかっているのに怠惰でやらないのか?あるいは、双方なのか? まずは原因がどこにあるかを掴みます。
いずれにしてもやらない結果が何を自分にもたらすかを理解することです。理解すればやるのであれば支援は簡単ですが、大抵はそう簡単にはいきません。
ある意味自己管理できない状態にあるわけですから、周囲がそれに協力をする形を取ります。つまり、注意の促され方から、賞罰においても自分で決めていくように支援することです。また、今までの出来る、出来ない実績から達成できる見込みの高い出来ることを目標にして取り組みますが、これも自分で考えて決める形を取ります。
この場合もこの項(行動)の最初の問題を抱えている場合が多いようです。
Q:土地勘が弱い
A:土地勘がない人の特徴として、出発地点から目的地までの方向と移動しながらどの方向から来たか、どの方向に向かうかの意識が希薄であることです。
ですから行きなれたところ以外は人に同行してもらう必要性が生じます。
方法の一つとして無理がないように外出する必要性を作り1人での移動を増やすことです。1人なので周囲へ対する意識が高まり、色々な目的地へ行くことで頭の中で地図が作られていきます。
Q:学校等に行くのを渋るが、行けば普段どおりに生活している
Q:何度も確認を求めてくる
Q:自分で判断しにくい
Q:下校すると疲れを訴え、ねることがしばしばある
A:単独で出てくる場合もありますが、ほとんどは連動して出現します。原因として多いのは、過度な不安です。
不安の強まると過度に気にする、ネガティブに考える、自信がもてないので人を頼る。自分が傷つくことへの過度な注意を払う。猜疑心が強いなどで精神的疲労を起こしやすい状態となります。
好きなことでも必要性のあることでも出来ることをすること、自分の気持ちを表現すること、現実を等身大に見ることが増えてくれば改善されてきます。
Q:引きこもり状態をどうすればいいのか?
A:引きこもりに至った背景や月日、そして抱えている問題、たとえば精神疾患、発達障害の有無、家族関係、コミュニケーションがどの程度取れるか取れないのかでアプローチの仕方に違いが出ます。コミュニケーションがとりにくいケースを例として説明するとまず、同じ活動が出来きそうなことをみつける(関わる方との接点を持つ機会をつくること)。その中で聴きたいことを聴ける範囲で聴いていき、言えることと言いたくないことを把握していきます。
注意すべきは、話した内容に異を唱えたり、指示的なことは言わず、受け止めることす。出来れば言ったことを時々言葉で返すと良いでしょう(~と考えていたんだね など)。
不安なことを言い始めたら、心を開き始めたサインなので、外部につなげられる可能性が出てきた時期といえますが、同意を経てからになります。また強引に進めてはいけません。
次に現状を変えていきたい意識とそういう表現をし始めたら、事態好転のサインとして捉えます。
一番気になる、今後どうすべきかなどの未来に対しての話や、現状をなんとかしないといけない、~すべきは、当事者の考えもあるのでそれを聴いて受け止めながら無理のないアドバイスが良いでしょう。