検査(知能検査を中心に

 

Q:発達障害と言われ検査をしますと言われたが、なにをするのか?

A:直接、受診されている機関で何をされるのか聞かれるとよいと思います。
実施されている多くが知能検査でウイスク(ウエクスラー式知能検査のWISC-Ⅳで、成人が実施する検査はこの名称とは異なります)という名称の知能検査です。

 

Q:発達障害であれば必ず知能検査をしないといけないのか?

A:発達障害であれば、何らかの認知(思考)の歪みやバラツキがあるので、その確認の目的で実施されます。必ず実施かどうかは、受診されている機関に聞かれるとよいと思います。

 

Q:知能検査でどのようなことが分かるのか?

A:何らかの認知(思考)の歪みやバラツキと知能指数が分かります。
データ(検査数値など)が、問題の原因を証明しているかどうかを調べます。

 

Q:知能にバラツキがあると言われたがどういうことか?またどうすればいいのか?

A:問題の原因がバラツキで起こっていることがわかれば、どう支援すべきか導き出しやすくなります。当事者とかかわりを持つ人に理解が進むように働きかけます。

 

Q:知能指数の結果が前回より下がったが、どうしてか?

A:知能検査の中には、教科学習に関する設問が含まれています。学習障害や何らかの原因で学習が進みにくい状態にあれば、この部分のスコアーが伸びにくく、結果として知能指数が下がることが原因の場合もあります。

 

Q:知能指数が前回と同じだったので発達が止まったのか?

A:一年後に再検査をして、仮に前回と同じ得点を取ったとしましょう。暦年齢が上がっていますので、年齢集団が変わることでの位置の変化や暦年齢を分母として算出しているものもありますので、知能指数が下がることになります。また、知能検査で測定できる項目は、人間の知的能力のすべてではなく、また精神的成熟や想像(創造)、生活力など領域は含んでいないので、指数だけで判断するには無理があります。

 

Q:再検査はどのくらい期間をあけるべきか、またしなければならないのか? 

A:明確な決まりはあるませんが、小学校低学年までは、年に1回行ってもよいかもしれません。それは若年ほど脳の可塑性が大きいのがその理由です。

 

Q:知能指数が高いのにどうして当たり前のことができないのか?

A:知能には色々な領域がありそれを総称しています。たとえば記憶だけが知能ではではなく、理解、推理など他にも多くありますがそれらをあわせて知能といっています。各領域が一様にバランスよく働いていればいいのですが、発達障害などがあれば、大抵バランスを欠く結果を示すことが多々あります。その結果として適正な判断力を欠くことになることもあります。ただ、代償能力や、学習、経験などでバランスを欠いても環境に適応できる可能性もあるのです。

 

Q:検査の結果を当事者にどのように説明すればよいのか

A:知能の偏りや歪とその影響、支援方法を説明することになるのでしょうが、ケースによりそれをどう説明するかは異なります。相談機関の担当の先生に聴いてみましょう。

 

Q:知能検査以外に発達検査とか心理検査はどのような検査があるのか?

A:空間理解、言語検査、学力、生活力、運動、性格などの検査で年齢、状態により、選定しますが、相談機関により、実施検査数がことなります。相談機関の担当の先生に聴いてみましょう。