<社会性について>

 

円滑な対人関係をとるには、互いの自己要求をフィフティー、フィフティーに満たすことで、そのために必要なことは、対等なコミュニケーション、心情理解や予測、共感、協力、自制、状況判断力などを使うことです。根拠はありませんが、上手くいっている目安は、友人が数名程度、このうち親友が1~2名で、多少のトラブルはありながらも関係が持続していることです。この逆に社会性に問題がある場合は、友達がかなり多い(本人は友人の認識があっても相手はそう思っていない場合もある)か,1,2名もしくは、いない場合、トラブルの頻発や孤立化が見られることです。
社会性の発達は、人を求めることから始まり、関係を持つ中で育まれて行くもので、関係をとらないとまたは少ないと学びも少なくなることです。円滑な関係をとるために必要なことは上記で述べました。それが充分でないから関係がとりにくいわけですから、そこをどう学ぶかになるわけです。
よく見受けられることですが、社会性に問題があるので、集団の中に入れるべきと早合点して入れてしまうことです。社会性に問題があることは一対一の関係性でも問題がある状態であるのに、集団の中に入れることで適切に関係がとれるか?ということです。集団の構成員の数、年齢や状態を考慮しないと、社会性に問題を抱えた人同士であれば余計に関係が取りづらく、トラブルが頻発したりして学びどころの状態にならないこともあります。大抵は指導者が入り調整をするのでトラブルは、減りはしますが・・・学ぶということは、起こった出来事を自分が取った行動で人や自分にどう影響を与え、どうすべきが最善だったかを行動を通じてフィードバックすることで、その学びのサポートをするのが指導者の役割になります。指導者が入っても子どもにフィードバックが難しい状態にある集団構成では集団環境が適切ではないことを意味します。
集団での人との関係をとっていく上でのステップは、居場所として安心できる場での大人とマンツーマンで関係をとる→社会性の問題がないか、あっても少ない異年齢が多い集団で必要に応じて大人が介入→次に同年齢が多い集団で必要に応じて大人が介入→大人が介入しない同年齢が多い集団参加が適切なのです。