<回復・成長・適応>





気になっていたことが少なくなった。または、無くなった。ちゃんとできるようになった。成長してしっかりしてきたなど・・・好展開にシフトしてきた証の一つです。
時期的なものか、働きかけか、本人の努力か・・・様々な要因があると思います。
経過や結果が良いのだから、今更、原因がどうのこうの言っても意味がない、でいいのか? いいえ違います。原因は分かった方がいいし、分かっておくべきだったは,とても大切なことです。
何かしらの不適応状態を示せば、それを解決するためにいくつかの支援をしていくわけです。
よくみられる支援に不適応になりにくくするための環境調整で、賞罰による行動の管理支援、指示に従わせるいわゆる説教型支援、求める要求水準を下げたことで注意されることの減少がストレスの減少になり不適応行動を減らす、不適応容認支援など、いずれも他者による操作でコントロールされた場合で、当事者の自己の問題意識が希薄な状態にあります。一時期好展開であっても多くが時間経過とともに以前にも増して不適応が再生されてきます。
こうなれば真実(原因と結果の因果関係)と違って指導力や当事者のやる気に原因を求められることが多いようです。
ある支援をしていて上手くいかなければ、別の方法をとると考えてもよさそうですが、どういうわけか、不思議と今までの支援を強めていく例が多いようです。
結果はもちろんよくないです。的が外れていますから。
不適応行動とは、体の外傷と違って放っておいたり、薬を使えば治る、全く外部治療で改善する性質のものではありません。当事者自身が自分のおかれている現状を多少とも理解し、変えて生きたい意識が必要なのです。
もう一つ大切な指標があります。それは、不適応行動が減ってきても起こしやすいクセは残っているので必ず、本人にとって避けがたい苦痛や都合のよくないことを招きやすく、それによるストレスが生じます。
目の前の問題と向き合い、乗り越えようとする意識と行動が出ていれば、変化・成長と捉えてよいと思います。